「あ、おかえりー」 家の玄関を開けると、キラの声が聞こえた。 「あれ、なんでキラがここに...」 いるのか、と続けようとして、 ムスっとした顔に変わったことに気がついた。 「君ね、まさかどうして今日僕が此処にいるか分からないわけじゃないよね?」 「えっ」 どうして、と問われても思い浮かぶ理由もない。 今日は何も約束はしていない...はずである。 君って、しっかりしているようで意外と抜けてるよね。 昔、そんなことを言われた気がする。 腕を組み、むんむんと考えていると、 キラが目の前にやって来て、ずいっと顔をこちらに近付けた。 「...っ、キラ!」 驚く自分を尻目に、そのまま唇を自分のそれに重ねた。 「好きだから、君が好きだから。 一緒にいたいから、っていうのは理由にはならない?」 甘えるかのように胸に顔をうずめて抱きしめてくるキラに安心したのか、 ふっと笑みがこぼれて。 「いいや、十分すぎる理由だよ」 なだめるように、頭を軽く撫でてやると顔を上げたので、 今度はこちらからキスをしてやった。 <END> 2007.02.09 作成 2007.05.05 掲載 「唇//愛情」 アスキラ
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